人工関節で障害年金をお考えの方へ
1 人工関節で障害年金を申請する際のポイント
・肩、肘、手首、股関節、膝、足首のどこか1か所に人工関節を入れていると3級に認定されます。
・就労状況にかかわりなく受給できます。
・初診日から1年6か月を待たずに申請できる場合があります。
・股関節に先天性の疾患があっても、障害厚生年金の支給対象となります。
2 人工関節とは
人工関節は、何らかの原因で関節の機能が低下した時に、関節の一部または全部を人工物に置き換えることにより、関節の機能を回復させるものです。
股関節脱臼等、股関節に先天性の疾患があると大人になってから変形性股関節症を発症しやすく、その治療に用いられるのが代表的な例です。
その他に、加齢等による変形性膝関節症、関節リウマチ、交通事故等の外傷、大腿骨頭壊死症等の治療に用いられます。
3 人工関節で障害年金を受け取れる場合
⑴ 人工関節で認定される等級
関節の機能に障害がある場合、障害年金の等級は原則として、関節の可動域の大きさや筋力を重視して認定されます。
しかしながら、障害認定基準では、上肢の三大関節(肩、肘、手首)または下肢の三大関節(股関節、膝、足首)のいずれか1つに人工関節を入れている場合は、関節の可動域や筋力の程度にかかわらず3級に認定されることになっています。
初診日(障害の原因となった病気やケガで初めて医師の診察を受けた日)時点で厚生年金に加入していた場合は障害厚生年金の支給対象となり、3級の障害厚生年金が受給できます。
一方、初診日時点で国民年金に加入している場合や20歳になる前である場合に支給対象となる障害基礎年金には3級がないため、人工関節を理由として障害基礎年金を受給することはできません。
ただし、例えば両股関節に障害があり、人工関節を入れたものの、なお歩行等に著しい困難があるといった場合には、2級に認定される可能性もあり、その場合は障害基礎年金を受給できます。
⑵ 人工関節における障害認定日
障害年金は、原則として初診日から1年6か月が経過した日(障害認定日)が来てから診断書を作成してもらい、申請をします。
人工関節の場合は例外で、初診日から1年6か月が経過する前に人工関節を入れていれば、人工関節を入れる手術をした日が障害認定日となります。
そのため、初診日から1年6か月が経過する前に障害年金の申請をすることができます。
⑶ 人工関節における初診日
股関節脱臼等、股関節に先天性の疾患があると、長年の経過の後に変形性股関節症を発症し、人工関節が必要となるケースが多くあります。
その場合、初診日が先天性の股関節の疾患で受診した日とされると、20歳前であることから障害基礎年金の支給対象となり、人工関節を理由とした3級の障害厚生年金を受給することができなくなります。
しかしながら、実際には、大人になってから変形性股関節症を発症して初めて受診した日が初診日となる取扱いがされていることから、初診日時点で厚生年金に加入していれば、人工関節を理由とした3級の障害厚生年金を受給することができます。
4 当事務所のサポート内容とご相談の流れ
⑴ 当事務所のサポート内容
先天性の股関節の疾患があり、その後変形性股関節症を発症して人工関節を入れた場合には、通常の申請時に提出する書類とは別に、「障害年金の初診日に関する調査票」という書類を提出する必要があります。
変形性股関節症を発症して初めて受診した日を初診日と認めてもらうために大事な書類ですので、聴き取りをさせていただいた内容をもとに、当事務所で作成をします。
また、初診日を証明する書類の取り寄せ、診断書の依頼に必要な書類の準備、病歴・就労状況等申立書の作成等は、通常の申請と同様にサポートいたします。
⑵ ご相談の流れ
ご相談の流れは以下のとおりです。
ア 受付け
フリーダイヤルにお電話ください。
メールフォームでもご予約を受け付けております。
イ 聴取り
障害年金業務の担当から、病名、症状、通院歴等をうかがいます。
ウ ご予約・ご相談
ご相談の時間を設定し、申請の進め方や見通し、費用等をご説明いたします。
分からないことがあればお気軽にご質問ください。
エ ご契約
当事務所にお任せいただくことをお決めいただいた場合は、ご契約となります。
5 人工関節と障害年金に関するQ&A
Q 人工関節の場合、働きながら障害年金がもらえるのはなぜですか?
A 肢体の障害は、関節の可動域や筋力、日常生活における動作の不自由の程度等によって等級が認定されます。
従って、人工関節も含めて、肢体の障害の審査に就労状況は考慮されません。
Q 人工関節で障害年金を遡ってもらうことはできますか?
A 初診日から1年6か月を経過する前に人工関節を入れていれば、人工関節を入れる手術をした日が障害認定日となり、その時点で人工関節を理由として3級に認定されることから、遡って障害年金を受給できます。
一方、原則の障害認定日である初診日から1年6か月経過時点で人工関節を入れていない場合は、主に関節の可動域や筋力から等級が認定されることになります。
現実には、関節の可動域や筋力が計測されていることはまれであるため、原則の障害認定日時点で人工関節を入れていない場合は、遡って受給できない場合が多いと考えられます。
Q 人工関節でも3級に認定されない場合がありますか?
A 肩、肘、手首、股関節、膝、足首以外の人工関節は、それだけでは3級には認定されません。
また、肘関節の一部を人工関節にした場合、尺骨側を人工関節にした場合は3級に認定されますが、橈骨側を人工関節にした場合は、それだけでは3級には認定されません。























